山口県・下関市に視察に行ってきました。
川崎市が「市民館・図書館の管理運営のあり方」で図書館3館と分館の指定管理化をすすめる方向としていますが、下関市立中央図書館は2010年に指定管理制度を導入したものの、その5年後に再度直営化しているからです。なぜ直営化したのか、指定管理のデメリットや直営でなければ果たせない図書館の役割はどのようなところにあるのかをつかみたいと思いました。
指定管理の時代に図書館で働いていた職員さんから聞き取った「定時に帰れない。仕事が終わらないと帰宅できず、サービス残業が多かった」「司書資格者であるのに、喫茶店のシフトや生涯学習プラザの受付などの配置があった」「パートが6時間勤務と8時間勤務とがあり、勤務のシフトを組むのに苦労した」など、当時の状況を報告してもらいました。
図書館の内部もいろいろ見せて頂きました。「コロナ前には子どもコーナーには寝転んで絵本を読めるスペースやお話ししながら本が読める部屋もありとても人気があったが、現在は撤去・使用禁止とせざるを得なくて残念」など話を伺いました。
「報道では指定管理業者が貸出冊数などを水増しするようなことがあったとされている。実態は?」と聞くと、「貸し出し増の最大の要因は便の良い場所に移転したことだと思うが、指定管理者が貸出冊数増のために『従業員に借りさせてすぐ返させる』など水増しするような実態があった」とのことでした。
他にも「司書資格を持つ職員がレファレンスカウンターにいたが、昼時には喫茶やホールでのイベントの誘導などに動員される実態があり、その際には本来業務のレファレンスカウンターが手薄になり人がいなくなる状態だった」「レファレンスや市民の相談に重点をおくべきだろうという意見が多く寄せられ、私たちもそのように認識している」などの話が印象的でした。
有意義でした~。
しっかり質問に活かさなくては!