コロナ第5波の深刻な感染爆発のもとで、共産党市議団として3つの要望書を作成し、それぞれ市長、教育長、健康福祉局長に要請しました。
飯塚危機管理監に要望書を手渡しました。
小田嶋教育長に要望書を手渡しました。
私が議員団内に提案したのは教育長宛の要望書です。3つの要望書とも、それぞれ団会議で議論しかかわりのある方にも意見を伺いながら仕上げました。
教育委員会への要請は一言でいえば「学校が夏休みの7~8月でも感染爆発したのだから、2学期の再開にあたりコロナ対策を万全に行うべき」ということです。
具体的には抗原検査キットを家庭に無料配布し陰性の確認後に学校に来るようにすること、不織布マスクを無料配布し着用を徹底すること、CO2モニターを各教室に設置して換気を行うことなどを求めました。
行政は事業所や家庭には「お願い」しかできませんが、学校なら必要な対策を取れるのだから、取り組んでほしいと思います。
要望書は以下の通りです。
(他2件の要望については別投稿で)
市立学校再開にあたりコロナ対応の抜本的強化を求める要望書
2021年8月23日
日本共産党川崎市議会議員団 団長 宗田裕之
7月中旬以降、デルタ株による感染の「第5波」が広がる中で、児童生徒への感染も拡大しています。8月8日~14日の1週間の新規陽性者数は10歳未満が198人、10代では358人で合計14.7%を占めます(今年1月は10歳未満と10代の合計で9.9%)。
新型コロナ「第5波」は7月から8月にかけて大きく広がり、今でも前週の同じ曜日と比較して120%程度の拡大を続けています。感染拡大がいつ収まるかも見えず、ラムダ株などにより来年以降も感染の影響が続くことも考えられます。
従来、季節性インフルエンザの感染経路は「家庭3割・事業所3割・学校3割」と言われてきました。「第5波」は学校が夏休み期間中に大規模に広がりましたが、8月第4週から2学期が始まる学校で、感染拡大を抑える有効な手立てを取らなければ、これまで以上に深刻な感染の大爆発を招きかねません。
8月20日に発表された「市立学校の夏季休業期間の延長等について」で夏休みの延長等の対応が明らかにされましたが、感染爆発を阻止するための更なる対応として、以下の項目を要望します。
記
1, 今後の変異株の流行も見すえ、教室での感染リスクを低減するため、来年度に少人数学級を拡大すること。
2, 8月31日まで夏季休業を延期することとしたが、9月1日以降についても時差登校の実施や分散登校、給食時の密を避ける分散給食などを選択肢に入れて、学校とくに教室での感染リスク低減を図る対応を行うこと。
3, 教職員が、「児童生徒の健康観察やGIGA端末を活用した学習支援」に専念できるよう業務負担の軽減をはかること。教職員の業務として位置づけられている消毒作業を、原則「事務支援員等の業務」とし、それに伴い事務支援員等を緊急に増員すること。
4, 感染を避けるために登校を自粛する児童生徒に対し、学習機会を保障するとともに当該児童生徒が不利益を被らないようにすること。
5, 特に休業明けの時期の児童生徒の心身のケアが重要となる。児童生徒の思いを聞きストレスに向き合うため、授業を短縮した分の時間確保にとらわれず、教育相談の時間を十分に確保するよう配慮を求めること。
6, 抗原検査キットを全児童生徒に無料提供して毎週自宅で検査を行い、陽性の場合には自宅待機してもらうなど、学校での感染拡大を予防するための大規模検査を無料で行うこと。
7, 感染力の強いデルタ株を抑えるために、不織布マスクの着用を徹底するとともに、不織布マスクを各教室に配置するなどして無料提供すること(岡山県浅口市は3歳から中3までの子ども一人あたり不織布マスク250枚を配布している)。
8, 文科省の8月20日通知にあるとおり教室の換気を適切に行うためのCO2モニターを各教室に設置すること。ビル管理法などに示すCO2濃度基準1000ppmを目安に換気を行うよう学校に周知すること。
9, 厚労省から発出された8月13日付の通知に従い、学校において体調が少しでも悪い場合には、気軽に抗原検査やPCR検査ができるように促すこと。検査陽性者を確認した際には、保健所の判断が無くても、さらに濃厚な接触の可能性のある者に検査を促すこと。
10, 県が教職員向けの優先接種会場(新横浜)を設置したが、希望する教職員へのワクチン接種を速やかに完了させるため、川崎市内にも接種会場を確保すること。
以上