片柳すすむ

かたやなぎ 進
衆院神奈川10区 国政対策委員長(前川崎市議会議員)
市議会傍聴レポート(議会活動報告)

川崎区の県有地について 【一般質問-2015.7.8】

2015年7月13日

片柳進の質問

川崎区京町1丁目の県有地の活用について、健康福祉局長に伺います。
この県有地には、もともと県職員の独身寮と家族寮がありましたが、廃止後の県有地の利用について、地域の皆さんからもさまざまな意見が出されており、とりわけ特別養護老人ホームにしてほしいという声は大変強いものがありました。
この県有地において、特別養護老人ホームを運営するにふさわしい社会福祉法人を川崎市が公募および選考し、その法人に対し県が売却するという手法で、特養ホームを新設するとのことですが、こうした条件をつけて社会福祉法人を募集することになった経過について伺います。
また、確実に社会福祉法人が応募し、特養ホーム建設に進むことが望まれますが、応募の状況や見込みについて伺います。

答弁:健康福祉局長

川崎区京町地区における特別養護老人ホームの整備についての御質問でございますが、はじめに、公募に至った経過についてでございますが、本市では、神奈川県の予算編成に対する重点要望等で、県有施設の用途見直しにあたっては、地域の二ーズを踏まえた有効活用を図る観点から、早期の情報提供と十分な協議がなされるよう、重ねて要望するなど、これまで、県への積極的な働きかけを行ってまいりました。
今年度に入り、川崎区京町地区の県有地において、本市が特別養護老人ホームの設置運営法人として選定した社会福祉法人に対し、当該用地に限って、県が直接売却するとの意向が示されたことを受け、現在、当該県有地を活用した特別養護老人ホームの設置運営法人の公募を行っているところでございます。
次に、応募状況等についてでございますが、 7月末の応募締切に向け、現在まで、複数の法人から応募に向けた問い合わせを受けているところでございまして、 10月を目途に設置運営法人を決定し、平成29年度開設に向け、取組みを進めてまいりたいと存じます。

片柳進の意見・要望

意見・要望を申し上げます。県有地の跡地利用については、過去にも地域住民のみなさんが様々な要望を掲げて要請活動などを行なってきました。しかし民間マンションや大型商業施設がつくられるということが続いてきました。今回の京町の県有地に関しては、そうした地域住民のニーズをふまえて、特養ホームがつくられる計画になったとのことです。このことについては、大いに歓迎するものです。
特養ホームの待機者は、川崎市全体で5307人・川崎区は7区中最高の1034人、「なるべく早く入居したい」という方は全市で3844人・川崎区はこちらも7区で最高の804人という状況で、まさに特養ホームの増設は待ったなしです。
この間川崎区の住民の方からも「何回も申し込んだけれども特養ホームに入れない。良くないことだけれども、無理心中してしまう人の気持ちもわかる」など切実な声が寄せられています。現在、複数の法人から応募に向けての問い合わせがあるとのことですが、高額な土地の購入費がネックになり、社会福祉法人が応募を避けるのではないか、不安がぬぐえません。そうした中で、多くの公有地を持つ県の役割はやはり特段のものがあります。
東京都は、保育所や特養ホーム等の福祉インフラを整備することを目的として、昨年8月から都有地などをさらに活用しやすくする事業を始めています。
従前の、都有地を50%減額して市区町村に貸し付けるという制度に加えて、さらに1平米あたり34万円を超える部分については90%を減額するという対応をして土地を借りやすくしています。地価の最も高い千代田区の場合では、1平米当たり296万円の土地が、85%の減額で43万円となるとのことです。
また東京都はさらに、今後、老朽化した都営住宅・公共住宅の建替えに伴って創出される用地から、10年間で30ヘクタールを超える候補地を市区町村に提供するとのことです。
東京都のこうした対応と比較して、「1市町村に1箇所しか貸さない」「貸付額は市価から減額はしない」という神奈川県の対応とは、あまりにも温度差があります。
東京都はすべての利用可能な都有地の情報を市区町村に対して情報提供しています。川崎市内には、川崎区小田1丁目の県警宿舎跡地をはじめ、市民利用施設や特養ホームや認可保育園など福祉施設への利用の希望が出されている県有地がいくつもあります。

市内の県有地について、これまでも積極的な働きかけや要望を県に対して行なってきたとのことですが、県有地の市町村への売却または貸与する際に価格の減額を行なうこと、貸与の際の「3年度に1ヶ所だけ」といった限定をやめること、などを引き続き粘り強く県に要望することを求めまして、質問を終わります。

片柳すすむ

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